はじめに、オフィス換気の基本は「機械換気」と「全体換気」です。2003年の建築基準法改正により、以後に建築されたビルは機械換気(店舗全体の換気)装置の設置が義務付けられました。具体的には、「外気の取り入れ(給気)」と「屋内空気の排出(排気)」の両方を自動で行う機械です。
なお、多くのオフィスビルでは、2003年より前に建てられた物件でも機械換気の設備が設置されています。よって、「非常に古いオフィスビルで、機械換気設備がない場合」や、「2003年より前に、家屋として建てられた物件をオフィスとして利用している場合」でもなければ、機械換気装置が稼働し、正しい換気が行われます。
よって、オフィスの換気について考える場合、「新たな換気装置を導入する」「窓開けを行うではなく、「すでに用いられている換気装置が正しく稼働しているかどうか」を確認しましょう。換気装置が正しく動作し、オフィス全体の換気が行われていれば、それ以上の対策は基本的に不要です。
とはいえ、「オフィスに来ると花粉症がひどくなる」「人が多く何となく空気が淀んでいる感じがある」といったお悩みをお持ちの方も多いかと思います。以下では、オフィスの快適な空気環境を阻害する要因には、どのようなものがあるかについてお伝えします。